【葬送のフリーレン】作品の概要
（『葬送のフリーレン』第1巻 山田鐘人・アベツカサ / 小学館）魔王を倒した勇者一行の後日譚ファンタジー
魔王を倒した勇者一行の“その後”。
魔法使いフリーレンはエルフであり、他の3人と違う部分があります。
彼女が”後”の世界で生きること、感じることとは－－
残った者たちが紡ぐ、葬送と祈りとは－－
物語は“冒険の終わり”から始まる。
英雄たちの“生き様”を物語る、後日譚（アフター）ファンタジー！
『葬送のフリーレン』とは
『葬送のフリーレン』は、『週刊少年サンデー』にて連載中されている「後日譚ファンタジー」です。
原作・山田鐘人先生、作画・アベツカサ先生のタッグによって生み出されており、2023年のアニメ化を経て人気が徐々に拡大しています。
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この記事について
『葬送のフリーレン』に登場する「ユーベル」について解説している記事です。ユーベルの来歴を振り返りつつ、使用魔法や強さについてまとめています。
先の展開のネタバレを含む記事です。
閲覧の際はご注意ください。
【葬送のフリーレン】ユーベルの概要
ユーベルとは？
ユーベルは、「一級魔法使い試験編」で初登場した三級魔法使いです。
第一次試験ではフェルン、ラントとともに第4パーティーに所属していました。
特徴的な点としては、彼女が人殺しをなんとも思わない人物である点。シリアスキラー然としたサディスティックな一面も有しており、かなりの危険人物として描かれています。
本記事では、そんなユーベルの来歴と使用魔法について詳しくご紹介します。
名前の意味
ドイツ語で「ユーベル(＝Übel)」とは、「悪」を意味する単語です。
命を奪う行為をなんとも思わず、サディスティックな一面も度々覗かせるユーベル。
他のキャラクターと同じく、印象通りの名前ですね。
ユーベルの声優は？
ユーベル役としてキャスティングされているのは、長谷川育美さんです。
他作品としては、『ぼっち・ざ・ろっく！』(喜多郁代役)や、『アンデッドアンラック』(ラトラ＝ミラー役)に出演されています。
ユーベルは死亡した？
ユーベルの生死と現在の状況は以下からご覧いただけます。
【葬送のフリーレン】ユーベルの来歴
2年前の事件
ユーベルは、一級魔法使い試験の開始前から「問題児」としてマークされていました。
それもそのはず、彼女は2年前の二級試験にて試験官だった一級魔法使いを殺害し、失格処分となっていたのです。
第54話で明かされたところによると、当時の試験官を務めたのは「ブルグ」という名の魔法使い。
守りに特化した魔法使いであるブルグは、極めて優秀な防御術式が組み込まれた「不動の外套」を着込んでいました。
一級魔法使いとなって以降、一度も手傷を負ったことがないというブルグ。
（『葬送のフリーレン』第54話 山田鐘人・アベツカサ / 小学館）……しかしユーベルは、「大体なんでも切る魔法(レイルザイデン)」を使用し、相手を「不動の外套」ごといとも簡単に切り捨てたのです。
結果としてユーベルは、失格に処されることとなりました。
「大体なんでも切る魔法」については、本記事にて併せて解説しています。
初登場
「一級魔法使い編」の本格的なスタートに先駆けて初登場したユーベル。
オイサーストへ向かう途中で盗賊と出会うも、クラフトの介入によって事なきを得ました。
一般的に見ればユーベルが助けられた格好となっていますが、クラフトが助けたのは盗賊の方。
どうやらクラフトは、付近の森で切り刻まれた盗賊の死体を目撃していた様子。
そして、その犯人がユーベルであることを察しているようです。
当然ながら、ユーベルが目指すのは3年に一度の一級魔法使い選別試験の受験。
彼女の参戦は、試験にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
一級魔法使い試験編｜第一次試験
（『葬送のフリーレン』第37話 山田鐘人・アベツカサ / 小学館）第一次試験は、3人一組のパーティー制。
ユーベルは、フェルン、ラントの2名と”第4パーティー”に振り分けられました。
試験の詳細については以下の通りです。
【第一次試験の合格条件】
北側諸国グローブ盆地を試験区域とし、以下2つの条件を満たすこと。
①「隕鉄鳥(シュティレ)」を捕獲し、翌日の日没まで保持する。
②その時点でパーティーメンバーが全員揃っている。
ユーベルら第4パーティーは、比較的早い段階で「隕鉄鳥」を捕獲することに成功。
しかし、上述の通り、合格条件は「隕鉄鳥」を翌日の日没まで保持することです。
第4パーティーは、他パーティーから「隕鉄鳥」を守り切るフェーズへと突入します。
vs第8パーティー
| 第8パーティー | ||
 ヴィアベル |
 エーレ |
 シャルフ |
ユーべルが属する第4パーティーは、早速他のパーティーから奇襲を受けました。
仕掛けた相手は、ヴィアベル率いる第8パーティー。
戦いは個人戦へと移行し、ユーベル対ヴィアベル、フェルン対エーレ、ラント対シャルフがスタートしました。
ユーベルが対峙するヴィアベルは、北部魔法隊の隊長。
桁違いの戦闘経験を持つ人物であり、また、強力な拘束魔法たる「見た者を拘束する魔法(ソルガニール)」を有しています。
結果としてユーベルは、相手に一太刀浴びせたものの、実質的に敗北。
命を落とす手前でフェルンに助けられ、なんとか窮地を脱することができました。
第一次試験の結果
フリーレンがゼーリエの結界を破壊したことで、試験区域には雨が降り始めます。
既に「隕鉄鳥」の捕獲を済ませている第4パーティーは、無用な戦いを避けつつ雨宿りするため、ほら穴に避難。
そのまま日没を迎え、第一次試験を突破しました。
束の間の休息
（『葬送のフリーレン』第46話 山田鐘人・アベツカサ / 小学館）第二次試験までのインターバル期間中、ユーベルはオイサーストを歩くラントに話しかけました。
「他者への共感」をトリガーとし、魔法を学習することができるユーベル。
彼女はヴィアベルの「見た者を拘束する魔法(ソルガニール)」を使用し、ラントへの共感を目指します。
……しかしラントは、「頭の足りない子 嫌いなんだよね」と発し、ユーベルの質問への回答を拒否。
ラントという人間を少し理解したユーベルは、拘束を解除し、去り行く相手を見送りました。
ちなみに、経緯は不明ながら、この後2人は夕食を共にしています。
一級魔法使い試験編｜第二次試験
【第二次試験の合格条件】
迷宮(ダンジョン)「零落の王墓」の最深部まで辿り着くこと。
ユーベルは、ラントとともに「零落の王墓」を攻略していました。
そんな2人の前に現れたのは、”水鏡の悪魔(シュビーゲル)”によって複製されたユーベルでした。
複製ユーベルは、躊躇ない動きでラントに攻撃し、なおかつ「脱出用ゴーレム」を奪取。
オリジナルのユーベルと同じく、なんとも邪悪な性格です。
ここで、「私の瓶使いなよ」と述べ、「脱出用ゴーレム」を差し出したユーベル。
しかしラントは、「それは君が生き残るための物だ」と話し、受け取りを固辞します。
「…へぇ」と反応したユーベルは、「瓶を取り返してくる」と話し、自身の複製体へと挑みます。
複製体との勝負は、当然ながら互角。……しかし、運勝負に敗れたユーベルは、窮地に陥りました。
（『葬送のフリーレン』第50話 山田鐘人・アベツカサ / 小学館）……そんな状況下で、なんと無傷のラントが複製ユーベルの背後に登場。
ユーベルは、複製体の気が逸れた一瞬を見逃さず、魔法による切断で相手を屠りました。
どうやらユーベルは、瀕死のラントが偽物であると勘付いていた様子。
結果的に2人は、良いコンビネーションを見せました。
最終局面
相変わらずラントと行動を共にしていたユーベルは、デンケンと合流しました。
その付近には、ゼンゼの複製体の姿が。
デンケンから、複製ゼンゼとの戦闘が、迷宮攻略において「必要なこと」であると確認をとったユーベル。
そして彼女は、ラントの制止する声を無視し、単騎で複製ゼンゼに戦いを挑みました。
（『葬送のフリーレン』第54話 山田鐘人・アベツカサ / 小学館）……その結果は、圧勝。
2年前にブルグ一級魔法使いを殺害した際と同じく、ユーベルにとって”髪”は”切るもの”に過ぎないのです。
そしてユーベルは、この後の複製体との消耗戦にも耐えきり、無事に「零落の王墓」最深部に到達。
第二次試験を突破しました。
一級魔法使い試験編｜第三次試験
最後の関門たる第三次試験は、「”大魔法使い”ゼーリエによる面接」です。
ゼーリエは、特に何も会話を交わさず、一目見ただけで「合格だ」と一言。
ブルグやゼンゼ(の複製体)を打ち倒した異常性に鑑みれば、当然の結果ではあります。
【葬送のフリーレン】ユーベルの使用魔法・強さ
大体なんでも切る魔法
ユーベルは「大体なんでも切る魔法(レイルザイデン)」を得意魔法として使っています。
その能力は至ってシンプル。「切れると思った物はなんでも切れる」「切れないと思った物はまったく切れない」……それだけです。
基本的には防御魔法によって簡単に防ぐことができる類の魔法であり、魔法自体に特殊性はありません。
ユーベルの才覚
ユーベルは、ゼンゼ曰く「異常な精神状態」にある魔法使いであり、常人とは異なる次元で”イメージ”を広げることが可能です。
通常、ブルグの”不動の外套”やゼンゼの髪の毛は、並の魔法攻撃では傷をつけることができません。
それもそのはず、両者は共通して防御魔法が組み込まれており、まともな魔法使いであれば「傷つけること」をイメージできないのです。
……しかし、ユーベルだけは事情が異なります。
彼女は”不動の外套”を”単なる布”として、ゼンゼの髪の毛を”単なる髪”としてイメージすることができる様子。
ゆえに、ユーベルが使う「大体なんでも切れる魔法」は、”不動の外套”やゼンゼの髪を、容易く切り裂くことができました。
まとめると、ユーベルは”知性”ではなく”感覚”に従って魔法をイメージできるのです。
見た者を拘束する魔法
（『葬送のフリーレン』第46話 山田鐘人・アベツカサ / 小学館）「見た者を拘束する魔法(ソルガニール)」は、元々はヴィアベルが使用していた魔法です。
ユーベルは、「相手への共感」によって感覚的に魔法を習得することができる人物。
ヴィアベルと同じく「殺すまでの猶予が欲しくなった」からこそ、「見た者を拘束する魔法」の習得に至ったようです。
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