チェンソーマン

【チェンソーマン】映画『バニラ・スカイ』との共通点|92話のサブタイトルの意味

【チェンソーマン】作品の概要

『チェンソーマン』12巻の書影(『チェンソーマン』藤本タツキ / 集英社)

高校生活に馴染めず、組(クラス)でも孤立する少女・三鷹アサ。彼女の日常は、とある”悪魔”との出会いで激変する!! 世界の新たな災厄となる、その”悪魔”の目的とは!? そして、神出鬼没のチェンソーマンの行方は…!? 血みどろの青春が炸裂する衝撃の第二部、開幕!!

『チェンソーマン』とは?

『チェンソーマン』は、オンライン雑誌『少年ジャンプ+』で第二部が連載されている、藤本タツキ先生作の大人気作品です。

第二部で主人公として描かれている三鷹アサは、あるきっかけで戦争の悪魔をその身に宿すようになった女子高生。

そんな彼女と、第一部主人公・デンジの出会いは、血みどろの化学反応を生み出して……?

各キャラクターの最新状況

この記事について

『チェンソーマン』と映画『バニラ・スカイ』との共通点について考察している記事です。映画『バニラ・スカイ』について簡単にまとめつつ、『チェンソーマン』第92話のサブタイトル「バニラスカイ」に代表されるオマージュ要素を解説しています。

【チェンソーマン】『バニラ・スカイ』との共通点

映画『バニラ・スカイ』とは?

映画『バニラ・スカイ』は、トム・クルーズが主演を務める2001年公開の映画作品です。

映画『バニラ・スカイ』作品情報

制作:2001年
時間:137分
作品ジャンル:スリラー/ロマンス/サスペンス
監督:キャメロン・クロウ
主要キャスト:トム・クルーズ /ペネロペ・クルス /キャメロン・ディアス 

映画『バニラ・スカイ』のあらすじ

出版社の社長を務めるデヴィッドは、マンハッタンに豪邸を構えており、高級外車を乗り回す豪奢な生活を送っていた。

マドンナ的存在であったジュリーをガールフレンドとし、順風満帆な人生を謳歌するデヴィッド。

そんなある日、彼は自身の誕生日会にて、運命の女性との出会いを果たす。その女性とは、親友のブライアンの心をも射止めた若きダンサー ソフィア

デヴィッドはソフィアとの逢瀬を重ね、ゆっくりと心の距離を縮めて行く。

そんな折、デヴィッドを本気で愛していたジュリーは、段々と嫉妬に狂い始めてしまう

その後ジュリーが起こした行動は、デヴィッドの人生を180度変えてしまい……。

映画『バニラ・スカイ』の詳細はコチラ!

映画『バニラ・スカイ』のあらすじと感想|夢と現実を行き来するストーリートム・クルーズ主演のスリラー/ロマンス映画『バニラ・スカイ』のあらすじと感想をまとめた記事です。ネタバレなしの感想とネタバレありの感想を分けていますので、未視聴の方もご覧いただけます。...

『チェンソーマン』と『バニラ・スカイ』

第92話のサブタイトル

『チェンソーマン』第92話のサブタイトル(『チェンソーマン』第92話 藤本タツキ / 集英社)

さて、ここからがこの記事の本題です。

『チェンソーマン』と『バニラ・スカイ』の関連といえば、何を差し置いてもまずは11巻の第92話のサブタイトル「バニラスカイ。……そう、そのままです。

 

第92話では、一体どの辺りに映画『バニラ・スカイ』要素が存在するのでしょうか

詳しく見ていきましょう。

『チェンソーマン』の『バニラ・スカイ』要素

以下の内容は、『バニラ・アイス』と『チェンソーマン』のネタバレを含みます。
未視聴/未読の方はご注意ください。

さて。まずは、『チェンソーマン』第92話と『バニラ・アイス』との関係について見ていきましょう。

『バニラ・スカイ』と選択

映画『バニラ・スカイ』の主人公デヴィッドは、順風満帆な暮らしを送るイケメン経営者。

しかし、事故によって醜い顔となってしまったことを境に、デヴィッドの人生は180度変わってしまいました

親友や彼女にも見放された末、辛い現実に生きる価値を見出せなくなったデヴィッドは、”夢”へと逃避することを決めます。

潜在意識の影響で、その”夢”は”悪夢”へと変わり、映画の展開へと繋がるわけですが……、それはまた別の話。

さて、そんな映画『バニラ・スカイ』において重要な点は、最終的に主人公が2択を迫られるシーンです。選択肢は、甘美な夢を見続けるか、苦く酸っぱい現実に戻るか。

『チェンソーマン』と夢

一方の『チェンソーマン』第92話

マキマに命を狙われる身となったデンジは、似た境遇にあった東山コベニと共に、岸辺の手配したセーフティハウスに匿われていました。

不死身の武器人間であるデンジに対して、恐怖に身を震わせるコベニは「デンジ君は…生き返れるからいいよね……」と声をかけます。

一方のデンジは、「俺ん心はなあ 糞詰まったトイレん底に落ちてる感じなんだぜ」と返答しました。

これまでの”幸せ”や”不幸せ”が、他人(=マキマ)による作り物であった事実に直面したデンジ。

続けて、「今 思えば俺はな〜んにも自分で決めてこなかったな…」と”選択”の無い人生であったことを振り返ります。

夢のような暮らしを失ったことで心が荒んだデンジは、ついに今後の人生についても悲観し始めました

辛い人生を「普通」と表現するコベニ(『チェンソーマン』第92話 藤本タツキ / 集英社)

そんなデンジに対して、コベニは「それが普通でしょ」と返答。

さらに、「ヤな事がない人生なんて……… の中だけでしょ……」と絞り出しました。

「夢」は逃避先であり、現実を生きることには様々な”辛さ”が伴うと言う点は、早速『バニラ・スカイ』に寄った思考であるように思われます。

コベニを見るデンジ
【チェンソーマン】第92話ネタバレ 感想と考察|デンジの気付き 普通の人生とは?『チェンソーマン』第92話のネタバレ記事です。岸辺の手引きでマキマから逃されたデンジは、コベニと共に倉庫の一室に身を潜めていました。マキマの手によって、これまでの”普通”が破壊されてしまったデンジは……?...

デンジとデヴィッドの違い

デンジがデヴィッドと異なる点としては、彼が「チェンソーマン」として民衆に求められている点です。

デンジの選択肢は、このままマキマという脅威から逃げ続けるか、民衆の声に応えて立ち向かうかの2択でした。

一方の『バニラ・スカイ』では、ラストシーンにて、デヴィッドが冷凍保存によって100年以上に及ぶ時を眠って過ごしていたことが明らかになりました。

つまり、現実に戻った際に資産が残っているとも限らず、そのうえ彼を知る人物は皆無に近しいと言うことです。

サブタイトルの「バニラスカイ」と映画『バニラ・アイス』の目立った共通点としては、デンジが人生の分水嶺に立たされており、”選択”を迫られていることと、「夢」の捉え方だと言えるでしょう。

生まれ変わって

映画『バニラ・スカイ』では、終盤に「別の世界で会おう 猫に生まれ変わって」という印象的なセリフが飛び出しました。

”生まれ変わって再び出会う”という言葉は、ラブロマンスであれば常套句です。

しかし、『チェンソーマン』との共通点という意味で考えると、デンジとパワーの「契約」がどうしても脳内に浮かんできます。

パワーよ、生まれ変わってもう一度現れておくれ……。

▶︎デンジとパワーの契約とは?詳しくはコチラ!

まとめ

以上、映画『バニラ・スカイ』と漫画『チェンソーマン』の共通点についての考察と解説でした。

『チェンソーマン』第二部に入ると、デンジは一段と大人びた様子で描かれています。

「甘さ」だけでなく、人生の「苦さ」や「酸っぱさ」を改めて知った(※)おかげでしょうか。※過酷な幼少期を過ごしたデンジは、一般人よりははるかに人生の「苦さ」を知っている。

今のデンジは、人生の「甘さ」をさらに謳歌できるはず。三鷹アサの物語として進行している『チェンソーマン』第二部ですが、デンジの動向にも注目しておきたいところです。

【執筆:ショウマル】

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▶︎映画『バニラ・スカイ』のあらすじ・感想記事はコチラ!

【チェンソーマン】ストーリーまとめ

第一部、第二部のストーリー記事へのリンクをまとめています。

各ストーリー記事は順次更新予定です。

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第二部|登場キャラクター

三鷹アサ 戦争の悪魔/ヨル戦争の悪魔 デンジデンジ ナユタナユタ
吉田ヒロフミ吉田ヒロフミ キガちゃん飢餓の悪魔 ユウコユウコ 亜国セイギ亜国セイギ
伊勢海ハルカ伊勢海ハルカ 落下の悪魔落下の悪魔 コベニの弟東山ノバナ ソードマン須郷ミリ
三船フミコ三船フミコ バルエムバルエム    

第一部|登場キャラクター

岸辺岸辺 日下部日下部 玉置玉置 闇の悪魔闇の悪魔
長剣の武器人間長剣の武器人間 鞭の武器人間鞭の武器人間 槍の武器人間槍の武器人間 火炎放射器の武器人間火炎放射器の武器人間

 

(C)藤本タツキ
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